「原価率は何%がいいのか」・・・いろいろな考え方があります。
「原価率は30%に抑えた方いい」など様々です。
消費税率が今年4月に8%へ、来年10月に10%になれば、原価率は、大きく変動します。

これまで、いろんな飲食店の方の経営に関する数字をみてきましたが、
「粗利益が確保できるように店のスタイル、方針にあった」客数、客単価、原価率を設定することが大切だと考えています。

原価率の話の前に粗利益のインパクトの大きさを少し説明させてください。
原価率を気にして経営する目的は、粗利益を大きくすることが目的です。

売上はお店ではコントロールできませんが、原価率はロスを少なくしたり、原価率の低いメニューをおすすめしたりとお店側のやり方でコントロールできます。

粗利益=売上-食材等の原価となります。

粗利益から経費、借入金を支払い、残った金額をオーナーの生活費とすることができます。
いくら売上が大きくても粗利益が少なければ(原価が高い)、忙しいだけで一向に資金繰りが楽になりません。

例えば、月間の平均売上が250万円で、年商3000万円の売上のとき、
・原価率が30%の場合の粗利益は、2100万円です。
・原価率が35%の場合の粗利益は、1950万円です。
原価率5%の差が年間150万円のもの利益の差になり、資金繰りに大きな影響を与えます。
5年間にすると750万円もの手元の資金の差になります。

750万円もの手元資金があれば、店舗を増やすための準備資金にすることができます。
このように原価率は粗利益の金額に直結するため、経営を行う上で大きなインパクトになります。

少し話がそれましたが、原価率の話に戻ります。

売上=客数×客単価となります。
粗利益=客数×客単価×(1-原価率)となります。

イタリアンは、一般に原価率が30%ほどで高くても40%ぐらいです。

しかし、俺のイタリアンのように、集客しやすい場所に立地し、客回転率を高くし、
原価率が60%と他に比べ倍近く高い原価でも粗利益を確保
できるスタイルもあります。
・俺のイタリアンの粗利益の確保のスタイル
=客数(多い)×客単価(低い)×(1ー原価率(高い))

一方、高級イタリアンのように、俺のイタリアンとは逆に集客しにくい場所に立地し、お客にゆっくりしてもらい、客回転率が低くくても、
25%と低い原価率で粗利益を確保できるスタイルもあります。
・高級イタリアンの粗利益の確保のスタイル=
客数(少ない)×客単価(高い)×(1-原価率(低い))

また、設定できる価格帯は、立地周辺の客層と競合の他店の値決めの仕方によって異なります
価格が違えば、原価率(=売上/原価)も全く異なってきます。

クレジットカード利用しているか、クレジットカードの利用割合によっても異なります。
クレジットカードの手数料の4~5%です。
クレジットカードの手数料は、お店からすれば、割引と一緒です。
クレジットカードの利用により、原価率の4~5%がアップします。
原価率が5%アップすれば、さっきの事例のように経営に対するインパクトはかなり大きくなります。

月が終わると売上は簡単に集計できます。
しかし、原価率は、前もって計算する必要があります。
当然、仕入=原価とはならないからです。
原価率を把握することにより、各メニューの粗利益の金額を把握することができます。
粗利益を増やすメニュー表の作り方、ホールスタッフのおすすめの方法にすることができます。
原価率を実際に計算してみると、ロスの発生等により、これまで想像していた原価率と異なることがあります。

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