売上と利益が増加してもキャッシュが増えない理由を解説

会計を経営に役立てる方法

経営数字の見方・活用方法

佐藤修一

こんにちは。税理士法人Accompany代表の佐藤修一です。

これまで300社の中小企業を税理士として会計、税務をサポートする中で

「なぜ、売上が増加し、利益がでてもキャッシュが増えないんですか?」

との質問を数多くいただきました。

どんなに利益がでても、キャッシュが増えなければ、経営は楽にはなっていきません。

そこで、本ブログでは、売上が増加してもキャッシュが増えない理由について解説しています。

売上・利益≠キャッシュ

まず、売上=キャッシュではありません。

よって、売上の増加がキャッシュの増加にはなりません。

そして、利益=キャッシュでもありません。

よって、売上が増加して利益が上がっても、キャッシュの増加にはなりません。

売上が増加してもキャッシュが増加しない理由

売上が増加してもキャッシュが増加しない理由は、売上の入金が翌月以降になるからです。

売上の入金サイクルが月末締めの翌月末回収の場合、3月の売上の入金は4月末となります。

このように売上の入金のタイミングと売上の計上のタイミングにズレがある場合には、仮にその月で売上が増加し、利益がでていても、キャッシュが増加するのは翌月以降となるのです。

売上が右肩上がりで増加している場合にはキャッシュが減少することがあるため注意が必要

売上が右肩上がりで増加している場合には、利益がでていてもキャッシュが減少することがあるため注意が必要です。

特に当月売上が翌々月以降の回収・入金となっており、売掛金の入金サイトが長く、
原価や人件費などのコストも急増している場合には、

売上と利益がともに増加しており、損益計算書上は全然問題ないのに、キャッシュがどんどん減少していくことがあります。

損益計算書1月2月3月
売上90120140
原価・コスト80110130
利益101010

上記のような損益計算書だと、売上は増加しており、利益もでていて問題ないように思います。

しかし、3月のキャッシュフローは、

1月分の売上の入金 90-  2月分の原価・コストの支払い 110= △20

となり、利益がでているのにマイナスになってしまうのです。

売上が増加しているのにキャッシュが増えない時のまとめ

このような場合には、損益計算書の利益がでていることを確認し、貸借対照表上の売掛金の増加があることを確認することが何より大切です。

キャッシュが増えない理由は、起こるべくして起こっているのか、もしくはそうではないのか?

売上が増加し、利益がでている場合の銀行からの資金調達はスムーズに行うことができますが、赤字である場合には簡単ではありません。

佐藤修一

売上が増加している場合には、毎月の試算表をリアルタイムで作成することが何より大切です。

月次決算サイクルをしっかり作ってくださいね。

次の記事では、中小企業の利益がでているのにキャッシュが増えない理由のランキングトップ5について解説しています。

ぜひ読んでみてくださいね。

【相談無料】まずはお気軽に問い合わせください

弊社では、「キャッシュが増えていない理由、キャッシュが増えている理由」についてご相談を、初回無料で承っております。

決算書を2期分ご準備いただければ、100%明確にすることが可能です!

福岡市に拠点を置いておりますが、オンライン(Zoomや電話)対応も可能なため全国どちらの地域の方でもお気軽にご利用いただけます

キャッシュを増加させるためのシミュレーションも可能です。ぜひお問い合わせください。

▶︎お問い合わせページはこちら

佐藤 修一

税理士法人Accompany 代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。