
こんにちは。税理士法人Accompany代表の佐藤修一です。
目次
黒字でも、経営判断を間違える会社は少なくない
これまでの記事で、
- 売上が伸びているのに、お金が残らない
- 黒字600万円なのに、現金が600万円減る
というケースを見てきました。
ここまで読むと、
多くの経営者がこう感じるはずです。
「じゃあ、何を見れば判断を間違えないのか?」
結論から言うと、
判断を誤る原因は“数字を見ていないこと”ではありません。
“見すぎていること”です。
判断を間違えない会社は「3つ」しか見ていない
黒字でも安心して意思決定できている会社は、
決算書のすべてを追いかけていません。
代わりに、
次の3つの数字だけを重点的に見ています。
① 粗利額(率ではなく、金額)
最初に見るべきは、
粗利率ではなく、粗利額です。
- 売上が増えた結果、
粗利額はいくら増えたのか - その粗利額で、
人件費や固定費をどこまで賄えているのか
率が良く見えても、
金額が足りなければ経営は楽になりません。
経営判断に必要なのは、
「効率が良いか」より
「原資が足りているか」 です。
② 返済後に残る現金
次に見るのは、
借入金を返済した“後”に、いくら現金が残るかです。
- 利益がいくら出ているか
ではなく - 返済後に、会社として使える現金がいくらあるか
ここを見ないと、
- 黒字なのに不安が消えない
- 投資や採用の判断が遅れる
といった状態になります。
判断に使えるのは、
「帳簿上の利益」ではなく
実際に動かせる現金です。
③ 在庫・売掛金の増え方
3つ目は、
在庫・売掛金がどのペースで増えているかです。
- 売上の伸び以上に増えていないか
- 「売れている安心感」で膨らんでいないか
在庫や売掛金は、
会社のお金が形を変えて外に出ている状態です。
ここが見えていないと、
黒字でも資金繰りは苦しくなります。
なぜ「3つ」に絞ると判断を間違えにくいのか
理由はシンプルです。
- 数字が多いほど、判断は遅れる
- 指標が多いほど、結論はぼやける
経営判断に必要なのは、
正確さよりも方向性です。
この3つを押さえていれば、
- 今は攻めていいのか
- 一度、立ち止まるべきか
が見えやすくなります。
まとめ|会計は「見る量」を減らすと使える
黒字でも判断を間違える会社は、
会計を見ていないのではありません。
見すぎているだけです。
- 粗利額
- 返済後現金
- 在庫・売掛金
まずはこの3つだけを、
定期的に確認してみてください。
経営判断の迷いは、
確実に減っていきます。
シリーズ案内
- 第1弾:売上が伸びているのに、お金が残らない会社の共通点
- 第2弾:黒字600万円なのに現金が600万円減る理由
- 第3弾:黒字でも判断を間違えないために、経営者が必ず見る3つの数字(本記事)
次回は、
「お金を同じものとして見ていると、なぜ判断を誤るのか」
= 資金別の考え方 を整理します。
佐藤 修一
税理士法人Accompany 代表
(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。







