【2026年税制改正】固定資産の「30万円」特例が40万円へ拡充!中小企業が知るべき節税のポイント

佐藤修一

こんにちは。税理士法人Accompany代表の佐藤修一です。

令和8年度(2026年)の税制改正により、中小企業や個人事業主の設備投資を後押しする大きな変更が発表されました。これまで節税の代名詞でもあった、固定資産を一度に経費にできる「30万円未満」という基準が引き上げられます。

今回は、2026年税制改正で最も注目される「少額減価償却資産の特例」について、初心者の方にも分かりやすく解説します。

そもそも「少額減価償却資産の特例」とは?

通常、仕事で使用するパソコンや機械などの備品を購入した場合、1個あたりの金額が10万円以上になると「固定資産」として扱われます。この場合、購入した年に全額を経費にすることはできず、「減価償却(げんかしょうきゃく)」というルールに則って、数年間に分けて少しずつ経費にしていかなければなりません。

しかし、中小企業向けの特例を利用すれば、一定金額未満の固定資産を買ったその年に一括で経費(即時償却)にできるのです。

【数字例】25万円のパソコンを購入した場合

  • 通常のルール: 25万円を耐用年数(例:4年)で割り、今年の経費は「約6万円」となります。
  • 特例を利用: 「25万円」全額を今年の経費に算入できます。 → 今年の利益を大きく圧縮できるため、結果として所得税や法人税を即座に安く(節税)できます。

特例を受けられる基本条件

このメリットを受けるには、以下の条件をすべて満たす必要があります。

  • 対象者: 青色申告をしている個人事業主、または資本金1億円以下の中小法人。
  • 年間の上限: 合計で300万円までが上限(例:20万円の備品なら15台まで)。
  • 規模: 従業員数に制限あり(※今回の2026年税制改正でここも変わります)。

【結論】固定資産の経費化基準が「30万円」から「40万円」へ!

2026年税制改正により、特例を使って一括経費にできる固定資産の上限額が、従来の「1単位30万円未満」から「1単位40万円未満」に引き上げられます。

【理由】 背景にあるのは、昨今の物価高騰です。これまで30万円以下で買えていたハイスペックなPCや精密機器が値上がりし、特例の枠を外れてしまうケースが増えました。実態に合わせて基準を緩和し、企業の投資を支援するのが2026年税制改正の狙いです。

【例:35万円の備品を購入した場合】

  • 改正前: 30万円を超えているため、4年かけて少しずつ経費にする必要があった。
  • 改正後: 40万円未満なので、35万円全額をその年の経費として一括計上できる。

経営者が知っておくべき「変わる部分」と「変わらない部分」

2026年税制改正では、金額の上限以外にも実務上の重要な変更点があります。

ここが変わる!「対象範囲の厳格化」

これまで従業員「500人以下」の法人が対象でしたが、2026年税制改正後は「従業員400人以下」の法人に限定される見込みです。少し規模の大きな企業は、自社が対象から外れてしまわないか確認が必要です。

ここは変わらない!「継続されるルール」

  • 年間の合計300万円枠: 1台の上限は40万円に増えますが、年間の総額枠300万円は変わりません。より高価なものを買えるようになりますが、台数管理(合計額)には引き続き注意が必要です。
  • 青色申告・資本金1億円以下の要件 これらは引き続き必須条件となります。

実務上の注意点:2026年4月が大きな分かれ目

この2026年税制改正を賢く活用するには、タイミングが非常に重要です。

施行日の境界線

  • 「2026年3月末まで」に取得した35万円の固定資産:旧ルール(30万円上限)のため一括経費にはできません。
  • 「2026年4月1日以降」に取得・使用開始2026年税制改正後の新ルール(40万円上限)が適用され、全額一括経費にできます。

投資を予定しているなら、来期のスタートを待つ方が税務上のメリットが大きくなる場合があります。また、2026年税制改正後も「消費税の経理方式(税込・税抜)」によって判定金額が変わる点に注意しましょう。税抜経理であれば、税抜価格で判定できるため、税込40万円を超える商品でも特例を受けられる可能性があります。

まとめ:最新の税制を味方に戦略的な投資を

今回の2026年税制改正は、中小企業のキャッシュフロー改善を強力に後押しする内容です。固定資産の即時償却枠が「30万円」から「40万円」に広がることで、より高性能な設備の導入がしやすくなります。

ただし、年間の300万円枠の管理や、従業員数の判定など、正確な処理を怠ると後から税務署に否認されるリスクもあります。自社の投資計画が2026年税制改正の恩恵を最大限に受けられるか、事前に専門家に確認することをお勧めします。

最後は税理士に相談することも検討しましょう。

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佐藤 修一

税理士法人Accompany 代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。