銀行の振込手数料の経費項目は何がいい？|勘定科目完全攻略

初めて経理をするお客様からのお問い合わせで、
「振込を行う際の、銀行に支払う振込手数料を支払った時はどの勘定科目を使えばよいか」という質問をたくさんいただきます。

この記事では銀行に振込手数料を払った時の勘定科目・経費項目について解説しています。

結論：経費の勘定科目であれば基本何でもいいです！

また、勘定科目の間違いによって銀行からの融資を断られることはよほどでない限りありえません。

特に、振込手数料を支払った時の勘定科目の使い方で銀行融資の結果が変わることは１００％ないと断言できます。

振込手数料を支払った時のおすすめの勘定科目は

とは言いつつも、あまりに自由に毎回異なる勘定科目を使ってしまうと、損益計算書でを見たときに、支出が増えたり、減ったりした時にその理由が分かりにくくなってしまいます。

よって、振込手数料を支払った時に使うおすすめの勘定科目は

• 「支払手数料」

です。

「雑費」にすることも考えられますが、「雑費」はあまり使わない方が良いと思います。

なぜなら、「雑費」は、勘定科目の困った時の「最後の砦」的な勘定科目だからです。

「雑費」が増減したら、その原因が分かりにくいですし、「雑費」が多額になると、決算書を見たときの印象が良くないからです。

雑費についての使い方は次の記事にまとめているので読んでみてください。

振込手数料と別々の勘定科目を使うのはめんどう？

振込手数料を支払うのは振込を行うタイミングです。

よって、仕入代金、給与、その他の振り込みと同時に預金口座から引き落とされます。

例えば、10,000円の仕入代金を220円の振込手数料と一緒に支払った時の仕訳は次のようになります。

(借方)　仕入高　10,000円　　／　(貸方)　普通預金　10,220円

　　　支払手数料　220円　

全ての振り込み対して、上記の仕訳をするのは面倒だと感じる方もいるかもしれません。

買掛金、未払費用、未払金などを使い、発生仕訳を作成しない方であれば、次の仕訳でもOKです。

(借方)　仕入高　10,220円　　／　(貸方)　普通預金　10,220円

「支払手数料」を使わず、「仕入高」に振込手数料を含めて仕訳をしています。

この仕訳の方法でOKな理由は、振込手数料を含めたところで、仕入高や他の経費の勘定科目の金額が大きく変わることは稀です。

また、勘定科目の使い方で税金の金額が増減することはないので、税務調査時に、何か指摘されることないので安心してください。

振込手数料の勘定科目の選び方のまとめ

経費の勘定科目を選ぶときの一番の注意点は、「消費税の申告」をしているかどうかです。

「消費税の申告」をしていなければ、経費の勘定科目を選ぶ際、注意しなくていいです。

ただ、「消費税の申告」をしている場合、以下の勘定科目は、初期値が消費税が課税処理されない設定になっているので、注意してください。

• 租税公課
• 保険料
• 減価償却費
• 給与手当
• 雑給
• 退職金
• 法定福利費
• 支払利息
• 賞与
• 退職金掛金
• 寄付金

消費税がかかっている支出にも関わらず、これらの科目を選ぶと、納める消費税が本来より多額になってしまいますので、ご注意ください。