会計freeeとマネーフォワード会計を導入するにあたって、給与計算も同時に導入することを検討する方もいらっしゃる方も思います。

今回は、会計freeeとマネーフォワード会計と連携できる給与計算アプリの「人事労務freee」と「マネーフォワード給与」の機能面、料金面の比較を行いました。

会計freeeとマネーフォワード会計も給与アプリの「人事労務freee」と「マネーフォワード給与」と連携すれば、給与計算が終了した時点で、自動で仕訳を作成することができます。

基本給、労働時間数、扶養人数などの基礎情報を設定すれば、「人事労務freee」と「マネーフォワード給与」いずれも自動で給与計算することができます。

人事労務freee、マネーフォワード給与ともに「勤怠データの集計、給与計算、会計ソフトとの連動、給与明細の作成、給与の振込、年末調整業務」を1つのソフト内で行えるという点が大きな特徴です。

まず、給与計算アプリの主な機能である「勤怠管理」「給与明細」「年末調整業務」「総合振込」「社会保険手続」機能について比較します。

目次

「勤怠管理機能」の比較

給与計算の入力の基礎となる労働時間の入力など「勤怠管理」についての比較になります。

まず、人事労務freeeの勤怠管理は、勤怠管理システムの追加導入無しで、自動的に「勤怠情報」⇒「人事労務フリー」⇒「会計フリーへの自動登録」という一連の流れが実現可能。人事労務フリーのアプリを使用することで、従業員の方はスマホで場所を選ばず勤怠登録が可能です。

一方、マネーフォワード給与の勤怠管理は、パソコン上で勤怠を登録することで、「勤怠情報」⇒「マネーフォワード給与」⇒「マネーフォワード会計への自動登録」という流れを実現可能です。

これまでマネーフォワードは勤怠管理機能はこれまでありませんがでしたが、平成31年4月に「マネーフォワード クラウド勤怠」がリリースされました。

マネーフォワード クラウド勤怠では、PCからWEB打刻やICカード打刻により、勤怠管理を行うことができるようで勤怠チェック、シフト管理、有給休暇管理ができるようです。

これでマネーフォワード側でも一気通貫で給与計算できるようになりました。

そして、マネーフォワードの新機能の勤怠はある社労士の先生が結構使いやすいとおっしゃっていたようです。

「給与明細作成・閲覧」機能の比較

人事労務freeeもマネーフォワード給与もともに、給与明細が自動作成され、従業員のアカウントを登録すれば、各従業員がウェブ上で自由に閲覧することができます。

よって、ペーパーベースの給与明細の作成、配布が必要なくなります。

従業員数が多い場合、手間が省けるため、便利な機能です。

この給与明細機能で言えれば、人事労務freeeもマネーフォワード給与とも違いはありません。

「年末調整」の機能の比較

人事労務freeeもマネーフォワード給与ともに、標準機能で年末調整を行うことができます。

生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、扶養情報などを入力すれば、源泉徴収票、給与支払報告書、扶養控除申告書、給与支払報告書、源泉所得税の納付書、法定調書合計表が自動作成されるため、非常に楽に年末調整を終わらせることができ、どちらも使ってみましたが、非常に便利な機能です。

これまで、税理士事務所などに年末調整を依頼していた方は、税理士事務所への年末調整報酬を抑えることができ、年末調整報酬が抑えれる分を考えると、人事労務freee、マネーフォワード給与のライセンス料金を十分ペイできるかもしれません。

個人的には、この年末調整機能は一番おすすめの機能です。

「総合振込」の機能の比較

総合振込とは、複数の振込先に一括で送金できる機能です。

給与振込だけでなく、仕入先への支払いなどにも利用できます。

人事労務freeeもマネーフォワード給与のいずれも総合振込用のFBデータの出力に対応しています。

マネーフォワード給与の特徴として、みずほ銀行、三井住友銀行の口座をお持ちの方は、インターネットバンキングにログインすることなく、マネーフォワード給与上で振込まで完結することができます。

「社会保険手続」の機能の比較

社会保険関係の手続きですが、定時改定で必要になる算定基礎届は、人事労務freee、マネーフォワード給与ともに対応しています。

労働保険料の申告ですが、人事労務freee、マネーフォワード給与ともに、労働保険料の申告書の基礎となる「確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表」の作成は可能ですが、紙ベースの労働保険料の申告書の作成は対応していません。

但し、人事労務freeeは、e-gove対応しており、電子により、労働保険料の申告と納付を行うことが可能です。

機能面の比較のまとめ

機能面でまとめると以下のような違いがあります。

機能人事労務freeeマネーフォワード給与
勤怠管理
給与明細WEB閲覧
年末調整
総合振込
みずほ銀行、三井住友銀行振込機能あり
社会保険手続算定基礎届作成
確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表
労働保険料の電子申告・納付
算定基礎届作成
確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表

大きな違いはありませんが、振込機能、社会保険機能に違いがあります。

次は、料金面を比較してみます。

料金面の比較

料金面は、基本料金と基本料金に含まれる給与計算可能な従業員数が以下の表のように異なります。

内容人事労務freee料金マネーフォワード給与
月額基本料金2,600円~
(5名分の料金を含む)
0円
(会計とセット料金へ)
1名当たり月額料金400円~(6名より課金)300円(6名より課金)

上記の表は税抜の料金となります。(2023年4月時点)

マネーフォワードの場合、2019年5月8日~会計、給与、請求書、経費、マイナンバー機能がセットで料金となったため、単純に上記の料金だけで比較するのは難しいかと思います。

人事労務freeeとマネーフォワード給与の比較のまとめ

これまで、人事労務freeeとマネーフォワード給与について機能面、料金面で比較をしてきました。

個人的には、会計ほどの違いはないように思います。

弊所では、freeeもマネーフォワードいずれも導入のサポートを行ってきましたが、いずれも会計と給与セットで導入するケースが多いようです。

給与計算は、マネーフォワード、会計はfreeeと別々に導入されると連携メリットを生かすことができないからです。

色々比較してきましたが、個人的には、給与計算アプリをどちらにするかを決める場合は、まず、会計機能がどちらが、自社の業種業態、経理体制にマッチするかを検討して、決めるのが宜しいかと思います。

マネーフォワード会計とfreeeの機能面・料金面の比較について

クラウド会計についてのメリットと良くある誤解とは?

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