これまで３００社の中小企業を税理士として融資をサポートする中で

その際に発生する「保証料」について、

• これって経費になるの？
• どの勘定科目を使えば？
• 消費税はどう処理するの？

との質問を数多くいただきました。

この記事では、保証料の会計処理・勘定科目・消費税の扱いに加えて、会計ソフトでの具体的な入力例まで、わかりやすく解説します！

保証料とは？

保証料とは、金融機関から融資を受ける際、

信用保証協会や保証会社に支払う「保証のための手数料」のことです。

事業者が融資の返済ができなくなった場合に備えて、保証会社が代位弁済するリスクの対価として設定される費用です。

保証料は経費になるの？

保証料は融資を受けるために必要な支出であり、法人税・所得税いずれの申告においても、事業に関係する支出であれば経費計上が可能です。

一括前払い時の取扱い（期間按分の考慮）

保証料を一括で支払った場合、

たとえば「5年返済の融資に対する保証料を初年度に全額支払った」といったケースでは、

支払時に全額を費用にせず、複数年にわけて計上する（＝期間按分）必要があります。

この場合、支払時には「前払費用」として資産計上し、各期ごとに費用化する処理が求められることがあります。

勘定科目は？

保証料に使われる代表的な勘定科目は主に以下の3つの勘定科目を使います。

• 支払手数料（一般的に使われる勘定科目です）
• 保証料（会社によってはこの勘定科目を使われています）
• 前払費用（一括前払い時の資産計上時の勘定科目です）

消費税の取扱いは？

保証料は、消費税法上「非課税取引」に該当します。
消費税が課されない取引であり、仕入税額控除の対象外です。 会計処理上も、課税仕入として処理してしまわないよう注意が必要です。

会計ソフトでの入力例（freee・弥生会計対応）

ここでは、クラウド会計ソフトfreeeと**弥生会計（青色申告／会計）**での入力例を紹介します。

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【例】保証料を100,000円支払ったケース（1年分）

■ freeeでの入力画面例（経費登録）

項目	入力内容
日付	支払日を入力（例：2025/04/01）
勘定科目	支払手数料
品目	保証料
金額	100,000円
税区分	非課税仕入
取引先	保証協会名や金融機関名など

■ 弥生会計での入力例（仕訳日記帳）

借方科目	金額	貸方科目	金額	摘要	税区分
支払手数料	100,000円	普通預金	100,000円	保証料支払	不課税仕入

まとめ

項目	処理内容
経費計上	原則として経費にできます。
勘定科目	支払手数料、保証料、前払費用など
消費税	非課税仕入
ソフト入力	税区分「課税仕入」にしない

融資にかかるコストの一つである「保証料」。正しく処理することで税務的なトラブルも防げます。会計ソフトを活用して、効率よく、そしてミスなく処理していきましょう！