ラーメン店の原価率の平均は何%?黒字企業は?

経営数字の見方・活用方法

飲食店

本記事では、ラーメン店の原価率の平均値はどうなっているのか?

なかでも黒字企業の原価率はどうなっているのかについて解説しています。

まず、「原価」とは、ラーメンなどの食材にかかっているコストのことです。

原価率は、売上の中で原価の占める割合のことです。

売上から原価を控除した後の金額を「粗利益」と言います。

粗利益=売上-原価

売上に対する粗利益の割合が粗利益率で、原価率との関係は以下のようになります。

原価率が低ければ低いほど、同じ売上であれば、より多くの利益が残り、

原価率が高ければ高いほど、同じ売上であれば、より利益は少なくなります。

ここで、ラーメンの店の原価率の平均は以下の表になっています。

ラーメン店の原価率2016年の原価率2017年の原価率2018年の原価率
全体の平均原価率36%36.7%36.2%
黒字企業の平均原価率34.5%35.9%35.2%
全体と黒字企業の原価率の差1.5%0.8%1%
【TKC経営指標より】

黒字企業の原価率の方が0.8%~1.5%程度、原価率は低くなっています。

月間150万の売上の場合の1.5%の違いによる利益の差は22,500円の違いになります。

ここで注意していただきたいのは、原価率を35%以内に抑えないと利益がでないわけではないということです。

利益がでている黒字企業のほうが、原価率が低いラーメン店が多くなっているということです。

日本政策金融公庫の経営指標では、ラーメン店は無かったの近そうな中華料理店を見てみると以下のようになっています。

中華料理店の原価率
全体の平均原価率35.9%
黒字かつ自己資本プラスの企業の平均原価率33.5%
全体と黒字企業のかつ自己資本プラスの企業の原価率の差2.4%
【日本政策金融公庫の小企業の経営指標調査より】

中華料理店を見ても、黒字企業の原価率の方が低いことが分かります。

原価率が高いということは見方を変えると、売価に対して原価が高いため、利益が残りにくいのは当然のことです。

大切なのは、利益が残るのように材料を決め、価格設定することが大事です。

黒字を出すには、以下のように経費、生活費、返済の合計よりも大きな金額の粗利益を稼ぐことが必須となります。

利益を稼ぐには、まずはメニューの原価を計算することが大切です。

次の記事ではラーメン店の原価率の計算方法を説明しているので読んでみてくださいね。

原価の計算方法やメニューの金額の考え方、確定申告等のご相談は無料となっています。

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佐藤 修一

佐藤修一公認会計士事務所代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。