【個人事業主向け】公庫の団信の掛け金は経費になるの?仕訳や勘定科目・消費税の区分について税理士が解説

確定申告・税金

こんにちは。佐藤修一公認会計士事務所の佐藤(プロフィールへ)と申します。

今年も確定申告の時期が近づいてきました。

この時期に一年分の記帳を行う個人事業主の方もいらっしゃると思いますが、

公庫(日本政策金融公庫)から借り入れをしていて団体信用保険に加入している方向けに、

  • 公庫団信の掛金は経費になるのか?
  • どうやって仕訳をしたらいいのか?
  • 生命保険料控除の対象になるのか?

など、確定申告のために必要な情報を完結にまとめています。

【この記事でわかること】

①団体信用保険とは何か分かる
団信とはどのような制度なのかについて説明しています。

②団体信用保険の仕訳方法・使用する勘定科目が分かる
団信の掛金を支払った時の仕訳・勘定科目について説明しています。

③団体信用保険の消費税の区分が分かる
団信の掛金の消費税区分について解説しています。

④団信の掛金は生命保険料控除の対象になるのかどうかが分かる
団信の掛金が年末調整や確定申告で控除の対象になるのかどうか説明しています。

【相談無料】まずはお気軽に問い合わせください

 

そろそろ確定申告のことを考えないといけない。

でも時間が限られているし、自分で正確に記帳から申告までできる自信がない。

という方は、無料相談を行っておりますので一度お気軽にお問い合わせください。

 

 

弊所は福岡市にありますが、オンライン対応していますので、全国どこの方でも対応させていただいております。

初回の無料相談をオンライン(ZOOMなど)や電話で受け付けておりますので、ぜひ弊社に一度ご相談頂けたら幸いです。

まずはこちらのフォームよりお問合せをお待ちしております。

団体信用保険とは

団体信用保険とは、事業資金などの融資を受けた人が死亡や所定の高度障害状態になった場合に、保険金により借入金を弁済する制度です。

加入は任意で、元本返済と支払利息に加え、掛金(特約料)を上乗せして支払う必要があります。

団信の加入のためには健康状態を申告し、査定に通る必要があります。

また団信は借入金の返済リスクに備えるための制度のため、返済が進み元本が少なくなっていくにつれて掛金も減少していきます。

団信の仕訳方法と選択する勘定科目は?

団体信用保険は経費になるのか?

団体信用保険の掛金が経費になるのかどうか気になる方が多いと思うのですが、

掛金は経費にはなりません。

これは借入金に対する個人の保障であって、事業用の必要経費として認められないためです。

団体信用保険の仕訳方法は?

団体信用保険の掛金を支払った時には下記のように仕訳をします。

【例】団体信用保険の掛金2,000円を預金口座から支払った場合

事業主貸2,000円普通預金2,000円

また、元本や利息と一緒に引き落としがかかった場合は下記のように複数行仕訳をします。

【例】元本25,000円、利息1,000円、団体信用保険の掛金2,000円を預金口座から支払った場合

長期借入金25,000円普通預金28,000円
支払利息1,000円
事業主貸2,000円

この時、掛金の支払いに使用する勘定科目は「事業主貸」です。

団体信用保険の掛金は事業経費としては認められないため、個人的な支出をしたという意味で「事業主貸」を使います。

団信の掛金の消費税区分は?

団体信用保険の掛金は上述の通り「事業主貸」という勘定科目を使って処理しますので、消費税の区分は「対象外」となります。

団信の掛金は生命保険料控除の対象になるのか?

民間の生命保険会社と契約をしている個人の生命保険については

毎年11月頃に保険会社が生命保険料控除証明書が送付されてきて、

これを使って年末調整や確定申告を行うと思います。

しかし、団体信用保険の掛金は残念ながら生命保険料控除の対象とはなりません

理由は、団体信用保険の契約者は個人ではなく金融機関であるため、

個人の所得控除である生命保険料控除の対象とはならないのです。

まとめ

この記事では、公庫の団体信用保険の掛金は経費になるのか?その処理方法は?という内容について解説しました。

結論しては、団体信用保険の掛金は

  • 経費にはならない
  • 「事業主貸」勘定を使って仕訳をする
  • 生命保険料控除の対象にはならない

ということになります。

この記事が参考になり、皆さんの確定申告がスムーズに進むといいなと思います。

弊所では、確定申告にご依頼を受け付けております。

  • 年1回確定申告の時だけ依頼
  • 毎月記帳を依頼
  • 消費税の還付申告があるため3か月に1回の依頼(消費税期間特例)

など、ご依頼いただく頻度やご契約内容はさまざまですが、

弊所では初回無料相談を行っておりますので、

会計ソフト選びに悩んでいたり、確定申告の途中で躓いてしまった場合にはお気軽にご相談ください。

【相談無料】まずはお気軽に問い合わせください

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佐藤 修一

佐藤修一公認会計士事務所代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。