経営力向上計画を作成し、国に認定された場合の金融支援策について説明しています。

目次

①日本政策金融公庫の低金利融資等

以下のように金利面、貸付限度額、貸付期間について経営力向上計画の認定を受けた企業、個人事業主について金融支援を行っています。

金利面設備資金について0.9%の引き下げ(特別金利Cの適用になります)
運転資金については通常の金利になります
(平成29年6月現在)
国民生活事業:1.76%⇒0.86%へ引き下げ
中小企業事業:1.21%⇒0.31%へ引き下げ
融資限度額国民生活事業:7,200万円(うち運転資金枠4,800万円)
中小企業事業:7億2,000万円(うち運転資金枠2億5,000万円)
貸付期間設備資金20年以内、長期運転資金7年(据え置き2年)

特に金利面で1%を切ってしまう優遇金利で運転資金が7年と長く、据え置きが2年と非常に長くなっています。

②商工中金の低金利融資

経営力向上計画を作成している企業に対して、商工中金の独自の融資制度により、低金利融資制度を受けることができます。

③信用保証協会の優遇措置

民間の金融機関から融資を受ける際の信用保証協会から通常枠とは別に保証枠を受けることができ、融資枠の拡大につなげることができます。

通常枠拡大枠
普通保険2億円2億円
無担保保険8000万円8000万円
特別小口保険1250万円1250万円
新事業開拓保険2億円⇒3億円
海外投資関係保険2億円⇒3億円

 

④中小企業投資育成株式会社法の特例

経営力向上計画の認定を受けている企業の場合、通常の投資対象(資本金3億円以下の株式会社)に加え、資本金が3億円を超える株式会社も中小企業投資育成株式会社から投資を受けることができます。

中小企業投資育成株式会社とは、国の制作実施機関として、ベンチャー企業など株式上場までの投資支援活動を行っている会社です。

⑤日本政策金融公庫による海外資金調達支援

経営力向上計画の認定を受けている企業の海外支店、海外子会社が日本政策金融公庫の提携海外金融機関からの融資を受ける場合、日本政策金融公庫が最大4億5000万円まで債務保証を行います。

提携支店一覧
平安銀行(中国)、インドステイト銀行(インド)、バンクネガラインドネシア(インドネシア)、山口銀行、KB國民銀行(韓国)、CIMB銀行(マレーシア)、バノルテ銀行(メキシコ)、メトロポリタン銀行(フィリピン)、ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(シンガポール)、合作金庫銀行(台湾)、バンコック銀行(タイ)、ベト・イン・バンク(ベトナム)

⑥中小企業基盤整備機構による債務保証

経営力向上計画の認定を受けている資本金10億円企業が経営力向上計画を行うための資金調達について保証割合50%で保証額最大25億円について中小企業基盤整備機構が債務保証を行います。

⑦食品流通構造改善促進機構による債務保証

経営力向上計画の認定を受けている食品製造業者は、経営力向上計画を行うための資金調達について、食品流通構造改善促進機構の債務保証を受けることができます。

このように経営力向上計画を作成することにより幅広い金融支援を受けることができます。

その他、設備投資に係る税制面での優遇措置である中小企業経営強化税制などもあります。

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