ゲイリー・ハメルの「コアコンピタンス経営」を読みました。

その中に、事業の効率性を測る投資利益率についての文書がありました。

事業の効率性は、「成果である利益」と、その「成果を得るために使ったお金」との関係で測ります。

事業の効率性をあげるには、「いかに少ないお金でより大きな成果である利益を得る」必要があります。

事業の効率性をしめす投資利益率は、一般に利益を分子として、お金=投資額、純資産額(元手)を分母とします。

同じ利益であれば、少ないお金を使って儲けた方が効率が良いとの考え方です。

ゲイリー・ハメルの「コアコンピタンス経営」では、

「サービス業の投資利益率の分母を従業員数とする方が適当である」とありました。

・通常の投資利益率=利益/投資額、純資産額(元手)

・コアコンピタンス経営の投資利益率=利益/従業員数

ゲイリー・ハメルの考え方は、サービス業では、「成果である利益を得るための投資、努力=ヒト」であるとの考え方に基づいています。 なるほどと思いました。

ゲイリー・ハメル曰く、サービス業の投資利益率はメーカー等の他の業種とは、別の角度から測らなければならないのです。

また、京セラの創業者である稲盛さんのアメーバ会計を思い出しました。

アメーバ会計では、「投資、努力=従業員の働いた時間」と考えます。

アメーバ会計の投資利益率=利益/働いた時間

ただ忙しく、利益のでない仕事に時間を取られてしまわないように時間を大切して、利益を増やしていきます。

ドラッカー経営の藤屋伸二先生は、メーカーもサービス業であるという認識を持つ必要があるとおっしゃっています。

藤屋先生の考え方からすると、サービス業に限らず、他の業種も従業員数、時間と利益との関係で、事業の効率性を考える必要があります。