創業の準備資金、運転資金や事業が軌道に乗り始め、仕入などに資金が必要になってきたときなど金融機関から融資を受けるべきかについて説明しています。
これまで、融資のお手伝いをさせていただいた経験から融資を受けるメリット・デメリットについてに分けてみました。
銀行や日本政策金融公庫から融資を受けるメリットとしては次のようなものがあるように思います。
・手元資金を厚くすることでゆとりある経営を行うことができます。
⇒常に月末の預金残高がギリギリですと資金繰りばかりに気をとらわれてしまい、長期的な経営を考えることが難しくなってしまいます。
安心して経営を行うことができます。
また、目先の資金繰りだけにとらわれ、薄利多売での経営を防ぐことができ、長期的な戦略のもとに経営を行うことができるようになります。
・仕入や設備投資をスピーディーに積極的に行うことができ、事業の展開を早めることができます。
⇒設備投資や人材投資などには資金が蓄積されるのを待って行うと、投資のタイミングが遅くなってしまい、儲けることができる時期や長期的な利益を失ってしまう恐れがあります。
一方、デメリットは次のようなものがあるように思います。
・融資を受けない場合に比べてお金が貯まりにくい。
⇒借入金の返済は利益が行います。
また、利益に対して税金がかかります。融資を受けると借入金の返済と税金がダブルで来るので、
儲けても儲けてもお金がたまりにくいという感覚に陥ってしまうことがあります。
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資金が残りにくい⇒再投資資金が少なくなってしまう
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・財布のひもが緩みやすい
⇒融資を受けると一気に預金の残高が増加します。
人それぞれですが、このことで、これまで資金繰りに余裕がなく、色んな支出を我慢している場合、無駄な支出が増えてしまうことがあります。
以上のメリット・デメリットはそれぞれ事業の内容と資金繰りの状態によって異なります。
金融機関から融資を受ける際にはメリット・デメリットを十分ご理解の上、申込みされてみて下さい。

佐藤修一公認会計士事務所代表、合同会社CMA代表
キャッシュフロー経営コンサルタント 公認会計士 税理士
新日本有限監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)の東京事務所で上場企業の会計監査、総務省委託研究経理検査、内部統制構築支援、財務のデューデリジェンスに従事
その後、地元の福岡の中堅の税理士法人にて、中小企業の経営を会計、税務面からサポート
試算表ではキャッシュフローが見えない、経営できないと感じ、キャッシュフローを重視した経営の必要性を痛感し、佐藤修一公認会計士事務所を2013年8月に開業
開業後は、創業期の会社から上場準備会社まで中小企業の成長のための投資に備え、倒産しない、筋肉質の会社を作るためのキャッシュフロー経営の普及、freeeやマネーフォワードなどクラウド会計を使った経理の効率化・スピードアップを図り、経営ビジョンの明確化、実現のためのサポートを行っている
北部九州公認会計士協会所属 登録番号 028716
九州北部税理士会 福岡支部所属 登録番号 125272
経済産業省認定 経営革新等支援機関