生産性向上設備投資促進税制や中小企業投資促進税制を適用した場合、税額控除か特別償却を選択できます。

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税額控除の場合には、特別な仕訳は必要ありません。
特別償却を選択した場合には、いくつかの仕訳の方法が認められています。

特別償却を選択した場合には、通常の減価償却費に含めて仕訳を行うこともできます。

しかし、特別償却は、金額が大きくなってしまうため、特別償却を適用した年度の減価償却費が他の年度と比べ大きくなり、その年度利益が小さくなってしまうという弊害が生じます。
その結果、特別償却を行った年度のROE、ROA、各種利益率等指標が低下してしまいます。

そこでこのような利益が少なくなってしまう弊害が生じない方法として「準備金積立方式」という方法で会計処理することが認められています。

例えば、その年度の通常の減価償却費が100万円と別に特別償却が50万円を適用できるとします。

特別償却計上年度の決算時の仕訳(中小企業を想定しているため税効果会計は加味しません)

 借方金額 借方科目   貸方科目 貸方金額 
50万円  繰越利益  特別償却準備金  50万円 
100万円 減価償却費 減価償却累計額 100万円 

特別償却準備金」とは、資本の部の科目で、株主総会の承認を経ずに積み立てることができます。
株主資本等変動計算書の記載が必要です。

税務申告上、別表4で50万円を「特別償却準備金認容」として減算・留保します。
また、別表16(九)が準備金の明細として必要になります。

■特別償却計上年度以降の仕訳
特別償却計上年度に計上した「特別償却準備金」を取り崩していきます。
取り崩す期間は、耐用年数により異なり、均等額を取り崩していきます。

・特別償却を行った設備の耐用年数が5年から9年の場合の取り崩し期間…5年
・特別償却を行った設備の耐用年数が10年以上の場合の取り崩し期間…7年

上記の特別償却の対象資産の耐用年数が7年とします。5年から9年に該当するため、5年で取り崩します。
この場合の仕訳は以下のようになります。

 借方金額 借方科目   貸方科目 貸方金額 
10万円  特別償却準備金  繰越利益 10万円