中古車販売業における会計と数字の見方に関して説明しています。
中古車販売業の5つの特徴とポイントについて説明します。

特徴その①売上が安定しにくい
1台当たりの売上が大きいことや
他の業種に比べ、一般消費者の心理、景気、消費税増税、エコカー減税等の税制による影響を受けやすいように感じます。
ですから、月別の売上及び年別の売上が安定しにくいことが多いようです。

特徴その②手元資金が多めに必要
手元資金が少なくなり、手元資金欲しさに値下げし、
薄利で販売することは、なるべく避けたいものです。

売上が安定しにくい一方、
家賃、人件費、ネット掲載のため広告費等の固定費と借入金の返済額は毎月生じるため、
売上減少に対する備えの資金が他業種に比べ多めにすると安心です。

また、販売の際の下取り資金、オークション落札のためコストなど必要なタイミングのために資金を保有しておかなければ、
将来、粗利益を増加させるチャンスを逃してしまう可能性があります。

特徴その③売上より粗利益が重要
売上-仕入原価-外注費-借入金の利息=粗利益

借入金の利息を含む理由は、
在庫に寝ている資金は多額になります。
借入金の利息は、期間に応じて発生します。
借入金が大きく、利息負担が大きい場合には、在庫期間を意識した粗利益の計算をすると、数字の見え方が変わります。

特徴その④利益と資金のズレが大きくなります。
その一番理由は在庫です。
在庫は寝ている資金です。
寝ている資金+粗利益=売上となります。
寝ている資金が増えると、資金繰りが悪化します。
手元の資金、借入金のバランスを考え、資金繰りを悪化させないよう、
在庫金額、在庫期間に関する方針が必要になります。

特徴その⑤消費税の扱いが難しい
車両販売時のリサイクル預託金、未経過分の重量税、自賠責の取り扱い
車検における重量税、自賠責を区分することによる消費税の圧縮

その他、修理、車検等、保険売上のウエイトの違い等お店によって違いよって他にもポイントがあるかと思います。

在庫管理が中古車販売業においては特に重要だと感じます。
資金繰りと粗利益の関係で大切だからです。
中古車販売における在庫管理の方法についてはこちら