「原価率は何%がいいのか」・・・いろいろな考え方があります。

「原価率は30%以内に抑えた方いい」など様々です。

これまで、いろんな飲食店の方の経営に関する数字をみてきましたが、「粗利益が確保できるように店のスタイル、方針にあった」客数、客単価、原価率を設定することが大切だと考えています。

原価率の話の前に粗利益の大切さについて少し説明させてください。

 

原価率を考える前にまず「粗利益」を考える

原価率を押さえる目的は、粗利益を大きくし、より多くの利益を残すことだと思います。

原価率は、飲食店でも業種によって様々です。

例えば、主な飲食店の平均原価率は以下のようになっています。

原価率
食道・レストラン 35.7%
日本料理店 36.9%
西洋料理店 33.6%
中華料理店 34.6%
カレー料理店 31.3%
居酒屋 34.4%
すし店 43.4%
喫茶店 29.4%

 

業態にあわせてこれらの原価率よりも低くすることが大切という方もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。

上記の図から売上から原価を引いた金額が粗利益となります。

この粗利益が固定費、税金、借入金の返済を行うための金額となります。

よって、最低限必要な固定費、税金、借入金の返済を超える粗利益が稼げるかどうが大切だと思います。

いくら原価率が高くても、結果的が粗利益が大きくなればお店に資金が残っていきます。
一方、原価率が低くても、粗利益が少なければ、お店に資金が残っていかず、減少していきます。

粗利益=客数×客単価×(1-原価率)となります。

そして、お店に必要な粗利益が稼げるよう①客数、②客単価、③原価率をそれぞれお店の客層にあった目標を設定し、これに近づけることが大切になると考えています。

①客数‥何人のお客様に来てもらいたいのか

②客単価‥いくらの食事をしてもらいたいのか

③原価率‥材料費を何割にしたいのか

イタリアンの原価率を考えてみる

一般的な、高級イタリアンのように、俺のイタリアンとは逆に集客しにくい場所に立地し、お客にゆっくりしてもらい、客回転率が低くくても、25%と低い原価率で粗利益を確保できるスタイルもあります。

・高級イタリアンの粗利益の確保のスタイル=客数(少ない)×客単価(高い)×(1-原価率(低い))

 

低価格で親しまれているサイゼリアの創業者の社長は著書で「原価率は40%以上であってもいい」とおっしゃっています。

実際、2017年8月期のサイゼリアの原価率は35.4%です。

サイゼリアは、野菜の種や肥料まで自社開発し、コストを抑えていて、同じ食材を仕入れるには原価率40%を上回るそうです。

サイゼリアは、1000店舗を運営し、従業員の平均年収は600万円を超えているにも関わらず、無借金経営を実現しています。

そして、食材の品質を下げず、安売りではなく、お値打ちで勝負しています。

お値打ちとは、品質が「この値段なら、この価格だ」という水準を上待っている状態だとサイゼリアの創業者の正垣さんはおっしゃっています。

 

また、俺のイタリアンの原価率は、通常の飲食店の倍近い60%と言われています。

 

しかし、俺のイタリアンのように、集客しやすい場所に立地することで、客回転率を高くし、原価率が60%と他に比べ倍近く高い原価でも粗利益を確保できるスタイルもあるようです。

・俺のイタリアンの粗利益の確保のスタイル=客数(多い)×客単価(低い)×(1ー原価率(高い))

 

原価の改善を考える

サイゼリアも、俺のイタリアンもですが、原価に関しての「改善」を重要視しているようです。

俺のイタリアンの創業者の坂本さんは、改善についてこういっています。

「改善した内容と深さの度合いがある一定量を超えると、誰にもまねできないようなものになる。そういうことを私は飲食業で挑戦しているのです」

また、サイゼリアの正垣さんは、看板メニュー「ミラノ風ドリア」を1000回以上改善しているそうです。

これらは、原価に限ったことではないかと思いますが、改善意識を強く持ち、日々改善していくことが原価の改善につながり、最終的には、利益の増加につながると思います。

原価率を下げるのは、手段であって目的ではありません。

原価率を考える際には、お店の①客数、②客単価を一緒に考えて、お店の特徴、強みにあった目標設定を行ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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