福岡県信用保証協会の「継続型短期保証BIG」の取扱い期間が平成29年9月29日から平成30年3月30日(金)へ延長になりました。
この継続型短期保証BIGは、福岡県の制度融資の一つになります。
この融資制度の特徴は、金利負担が1%と低く毎年一定の条件を満たし続けることができれば、返済が5年間据え置きになることです。
運転資金を継続的に確保できるので、資金繰り的には非常に良い融資制度だと思います。
一定の条件とは、個人事業主の方と法人の方で内容が異なります。
法人 | 個人事業主 | |
元本据え置きが更新できる場合 | 2期連続経常利益を計上していない場合 (2期連続経常赤字の場合にはNG) | 2期連続申告所得金額が200万円未満の場合 |
経常利益と売上やその他項目との関係は以下のようになります。
売上-売上原価-販売管理費=営業利益
営業利益-営業外収益ー営業外費用=経常利益
所得金額とは、税金がかかるベースとなっており、確定申告書の「所得金額」に表示されています。
売上-売上原価-経費-専従者給与-青色申告特別控除=所得金額
この継続型短期保証BIGの申し込みできる条件は1期以上確定申告又は決算を行っており、直近の決算内容が以下のようになっていることが条件になります。
法人 | 個人事業主 | |
決算内容 | 経常利益を計上している | 申告所得金額が200万円以上 |
この継続型短期保証BIGの融資限度額ですが、100万円以上5000万円以下となっており、直近の決算の平均月商の2倍以内となっています。
仮に年商4,800万円の場合には、平均月商が400万円ですので、融資限度額が800万円となります。
継続型短期保証BIGの申込の際ですが、以下の決算内容の場合には「事業計画書」の提出が必要となります。
法人の場合 | 個人事業主の場合 | |
初回申込時の決算内容 | 債務超過 | 債務超過の場合 |
更新時の決算内容 | 債務超過 経常赤字 平均月商の2倍が融資金額の10%以上下回っている | 債務超過 所得金額が200万円未満 平均月商の2倍が融資金額の10%以上下回っている |
売上が増加している企業で売上の増加に伴い、在庫や売掛金が膨らみ運転資金が必要になる業種だと非常に使える融資制度になります。
決算を終え、前期に比べ売上が増加していて運転資金が必要な法人の方は是非ご活用ください。

佐藤修一公認会計士事務所代表、合同会社CMA代表
キャッシュフロー経営コンサルタント 公認会計士 税理士
新日本有限監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)の東京事務所で上場企業の会計監査、総務省委託研究経理検査、内部統制構築支援、財務のデューデリジェンスに従事
その後、地元の福岡の中堅の税理士法人にて、中小企業の経営を会計、税務面からサポート
試算表ではキャッシュフローが見えない、経営できないと感じ、キャッシュフローを重視した経営の必要性を痛感し、佐藤修一公認会計士事務所を2013年8月に開業
開業後は、創業期の会社から上場準備会社まで中小企業の成長のための投資に備え、倒産しない、筋肉質の会社を作るためのキャッシュフロー経営の普及、freeeやマネーフォワードなどクラウド会計を使った経理の効率化・スピードアップを図り、経営ビジョンの明確化、実現のためのサポートを行っている
北部九州公認会計士協会所属 登録番号 028716
九州北部税理士会 福岡支部所属 登録番号 125272
経済産業省認定 経営革新等支援機関