サラリーマンの方、特に勤務医の方など、仕事のために必要な経費、

例えば、スーツ代、通勤費、書籍代、接待交際費などの1年間の総額、自腹で支払った金額の「一定の金額」を超えた分、経費として認められます。

特定支出控除という制度です。

特定支出控除を利用するには、確定申告が必要で、

確定申告を行うことにより、所得税が還付されます。

また、来年度の住民税を少なくすることができます。

確定申告を行うのは、手間ですが、意外に税金を少なくすることができます。

例えば、年収800万円の方が、スーツ代、接待交際費、書籍代などに200万円年間自腹で使っていたとします。

この場合、所得税の還付が20万円され、次年度の住民税10万円低くなり、合計で30万円もの税金を減少させることができます。

年収が高ければ、高いほど、高い税率で税金がかかっているので、

年収が高い方がこの特定支出控除を使えれば、効果的な制度です。

具体的には仕事に関連する自腹で支払った経費の中で次の①~⑥が対象になります。

①通勤手当に含まれない有料道路料金、ガソリン代などの通勤費
但し、自動車税、飛行機代、グリーン車料金は対象になりません。

②転居に伴う費用
旅費、ガソリン代、有料道路料金、宿泊費、引っ越し業者への支払い(損害保険料を含む)
但し、グリーン車料金は対象になりません。

③勉強会、研修のための研修費
研修を受けるための交通費も含みます。

④資格取得するための費用
研修を受けるための交通費も含みます。
資格を取得できなかった場合も対象となります。

⑤単身赴任の場合での帰宅旅費
1か月に4往復(8回の移動)が上限となります。
月をまたがって帰宅する場合、片道を一回の移動として計算します。
グリーン車料金は対象になりません。

⑥次の(1)~(3)の合計で65万円まで対象
(1)新聞、書籍代
書籍とは、専門書で、電子書籍も対象となります。

(2)勤務場所で着用するスーツ、作業服、制服

(3)得意先、仕入先などとの接待交際費、お中元、お歳暮、出産、結婚などのご祝儀
職場間の親睦会費、慶弔、組合費は対象になりません。

これらの①~⑥が仕事に関連することを勤務先から証明してもらう必要があります。

証明書はこちら

また、経費の対象となる「一定の金額」とは、年収によってそれぞれ異なります。
一定の金額とは次の表のとおりです。

年収 一定の金額
162.5万円以下 32.5万円
162.5万円超~180万円以下  年収×20%
180万円超~360万円以下 年収×15%+9万円
360万円超~660万円以下 年収×10%+27万円
660万円超~1,000万円以下 年収×5%-60万円
1,000万円超~1,500万円以下 年収×2.5%-85万円
1,500万円超 125万円 

例えば、年収600万円の方の経費となる1~6の総額が150万円とします。

この場合、一定の金額は、600万円×10%+27万円=87万円です。

特定支出控除の金額は、実際の経費の金額150万円-一定の金額87万円=63万円となります。

福岡の税理士 佐藤修一公認会計士事務所