職業上、これまで多くの開業・起業前の方からお手伝いさせていただき、その後の経営を数字で見させていただいてきました。

感じることとしては、起業の前の準備が起業後の業績に影響する部分が大きい感じています。

開業後、時間が経てば経つほど、忙しさや変更する手間が増え、日々行われている業務に手をつけることができなくなってしまいます。

これまで見てきて、中小企業が起業時に検討するべき重要だと感じることは、以下のようなことです。

■ターゲットとする(買ってくれそうな)顧客層を決める
⇒やりたいことがあるから起業する方も多いかと思います。
しかし、やりたいことが強すぎると、「顧客が何を欲しがっているか」の視点が薄れてしまっていることあるように思います。

すべてにやりたいことからスタートするのではなく、市場を分析し、これまでのキャリアから「強み」を見出し、「その強みを生かせる顧客」をターゲットとして、商品やサービス、価格を設定します。

これからやろうとするビジネスには、ほとんどの場合、同一商圏に競争相手がいます。競争相手の商品・価格などを分析し、競争相手よりも「顧客にとって」魅力的で優れている点である「強み」を見つけ、大きな顧客層ではなく「強み」を活かせ、「強み」が魅力的に映る特定の顧客層を絞り込みます。

「強み」が価格、利益に反映され、「強み」が顧客の満足するサービスのベースとなります。

■値段を十分に考える
⇒京セラの創業者である稲盛さんは、「値決めは経営である」とおっしゃっております。
ほんのわずかな値段の差で、1年、5年、10年で考えると大きな利益の差になります。
一旦値決めすると簡単に変更できません。今後の利益額が変わってきます。

■利益のでる(儲かるような)計画を立てる
⇒売上の目標を立てることは大切です。
もっと重要なのは利益、儲けの目標です。
売上-コスト(原価、経費)=利益、儲けで考える必要があります。
利益、儲けがないと事業を存続させることはできません。
利益が少なく、資金繰りに困り始めると、経営に集中できません。
そうならないためにどうやって利益を確保するかを売上面、経費面から計画します。
損益分岐点(収入=コスト)の売上を把握し、目標売上などを設定する必要があります。
■開業・起業のために資金がどれくらい必要かを考える
⇒自己資金が少なく、借入に頼りすぎると開業後資金繰りが回らなくなります。
 自己資金が少ない場合の説明はこちら
また、自己資金が足りず、融資に成功しても、融資額が少なかったり、返済期間などを短くしすぎると資金繰りが悪化してしまいます。

■会社を作るかどうか
⇒社会保険料等の支出面でほとんど個人の場合が有利です。
いままで、会社を設立した後に後悔されたお客様を数多く見てきました。
一旦、会社を作ると、許認可が必要な事業の場合、法人から個人にすることが難しくなります。

開業前にこれらの事を十分検討した後に事業を開始する必要があります。

開業・独立には、勢いや気持ちは大事だと思います。

しかし、計画してみて無理そうであれば、別の方法、時期を考えてみてもいいかもしれません。

お客様からはよい評価をもらっているのに商品・サービスなのにお金が残らない

という将来だけは避けていただきたいのです。

開業をお考えの方は、一生の仕事として、取り組もうとしている方がほとんどです。

やりがいを持たれて、末永く、より安全に経営していただきたいと思います。