昨日、個人として、不動産投資をされているオーナーの方とお話しする機会がありました。
その方の所有物件数を聞いて驚きました。
なんと福岡県内に500戸所有しているとのことです。
相続で取得した不動産ではなく、ご自身で買い進めた結果、500戸まで膨らんでいったそうです。
そして、非常に参考になるお話を聞くことができました。
銀行との付き合い方、事業計画書の作り方、物件購入のタイミング、リフォーム業者との付き合い方、管理会社の選び方、投資エリアの選び方等々短い時間でしたが、
いずれも「目からうろこ」という感想です。
これまでは、私自身数字の話が中心で、不動産投資のスタートからいかにその不動産の価値を高めていくのかというプロセスをこれまで、重視していなかったことを反省しました。
特に印象に残ったことが2つありました。
一つは、不動産投資の基準に関することです。
その方は「残債利回り」をベースに不動産投資を考えていらっしゃいました。
残債利回りとは、年間の家賃収入の比率が、借入金の残高に対してどれだけあるのかを表す比率のことです。
残債利回り=年間の家賃収入÷借入金の残高
個別の投資案件、全体としての投資案件の家賃収入のキャッシュインフローと将来のキャッシュアウト総額借入金の残高とを比較し、安全性を検討することができるようになります。
残債利回りの分母の数式の「年間の家賃収入」から管理費、修繕積立金を控除したキャッシュフローのネットで計算しても面白いかもしれません。
これまで、不動産の投資の基準は、表面利回り、実質利回りを基準に投資判断を行うものと考えていました。
表面利回り、実質利回りの指標は、他の物件や借入残高を加味した全体としてのリスクを反映することができませんが、
残債利回りを使えば、他の物件の状況、借入残高を加味しつつ、新規投資案件の残債利回り、投資後の全体としての残債利回りを検討することができます。
もう一つは、物件に対して愛着を持っていらっしゃったことです。
500戸も所有しているにも関わらず、ご自身でそれぞれの定期的に物件を見回り、問題点、改善点をご自身で考えていらっしゃるとのことです。
また、ご自身で、物件の壁紙、清掃などを行ったり、
空室率を下げるため、リフォーム会社の方といろんな案を出しあいながら、物件の価値を高めていった話を聞き、
そこには、ドラマがあり、この方は、不動産が本当にお好きなんだと感じました。
お恥ずかしいのですが、不動産投資は、奥が深く、まだまだ勉強が足りないと感じましたが、非常に刺激的でした。
今後は、不動産投資のプロセスに関して、サポートできるよう勉強していきたいと考えております。

佐藤修一公認会計士事務所代表、合同会社CMA代表
キャッシュフロー経営コンサルタント 公認会計士 税理士
新日本有限監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)の東京事務所で上場企業の会計監査、総務省委託研究経理検査、内部統制構築支援、財務のデューデリジェンスに従事
その後、地元の福岡の中堅の税理士法人にて、中小企業の経営を会計、税務面からサポート
試算表ではキャッシュフローが見えない、経営できないと感じ、キャッシュフローを重視した経営の必要性を痛感し、佐藤修一公認会計士事務所を2013年8月に開業
開業後は、創業期の会社から上場準備会社まで中小企業の成長のための投資に備え、倒産しない、筋肉質の会社を作るためのキャッシュフロー経営の普及、freeeやマネーフォワードなどクラウド会計を使った経理の効率化・スピードアップを図り、経営ビジョンの明確化、実現のためのサポートを行っている
北部九州公認会計士協会所属 登録番号 028716
九州北部税理士会 福岡支部所属 登録番号 125272
経済産業省認定 経営革新等支援機関