製造業は特に会計上の利益とキャッシュフローのズレを把握して経営することが大切だと考えております。

製造業では、利益とキャッシュフローのずれが大きくなるからです。

例えば、減価償却費と借入金の返済があります。

製造業では、設備関係など投資規模が大きくなり、減価償却費が大きくなります。

設備投資に伴い、借入金が大きくなることがあります。

減価償却費=経費、借入金の返済=経費ならないですから、利益と資金のズレが大きくなります。

完成品在庫、仕掛品在庫、材料在庫が一定の規模になります。

在庫は、将来の利益を生むために寝ている資金です

在庫の金額をどのように金額評価するのかは、数ある原価計算の方法により、大きく異なります。

在庫が増えても、販売しない限り経費にならないため、利益と資金のズレが大きくなります。

そして、利益の金額に関係ない売掛金、買掛金の変動による資金の動きが大きくなります。

ですから貸借対照表の見方が大切になります。

また、製造業特有の会計である製造原価の計算があります。

原価計算方法は、原価の範囲、製造間接費の配賦、在庫の評価の仕方など様々です。

原価計算の方法をどれを採用するかによって、利益の金額が異なります。

しかし、原価計算の方法で資金の金額は変わりません。

原価計算の目的は、決算書の作成のためだけではありません。

他にも予算作成、採算管理、価格決定のため・・・様々です。

会社が設定する目的にあった原価計算の方法を採用する必要があります。

その他、短期的な売上に直結しませんが、製造業では今後の業績を左右する重要なコスト新製品開発のコスト研究開発費をどう管理していくかなども大切です。