経理業務を効率化する方法は?具体的な手順から徹底解説!

経理処理

2021/07/15

2021/07/15

経理業務はやり方次第で、仕事を効率化してスムーズに進めていくことができます。

逆に非効率だと、仕事の流れが悪くなることもあります。

この記事は経理業務を効率化したい人向けに、経理業務を効率化する方法や、具体的な手順を解説します。経理業務の効率化にぜひお役立てください

経理業務の効率化が必要な理由

まずは経理業務の効率化が必要な理由を解説します。

人材不足で作業量が多い

経理業務は基本的に1社1名又は最低人員数で行うことが多い業務です。

経理業務は、会社全体の取引とすべてのお金の動きにかかる処理を行うため、作業量は大量です。

また、中小企業は、経理業務を行うスタッフは、営業経理、総務、人事などバックオフィス全般を1名で行うことが多いため、その負担が大きくなっています。

加えて、近年労働人口の影響から実務に耐えうる知識と経験を備えた経理人材が不足しています。

少ない人材で大量の作業が生じる業務を行う必要があるため、業務自体の効率化を行う必要があるのです。

正確さと同時にスピードが求められる

経理業務は会社の血液であるお金とお金に関する情報を扱う業務で、正確さと同時にスピードも求められます。

加えて残業など、疲労の蓄積でミスが発生しやすくなるため、業務を効率的にミスなく進めていくことが重要です。

その理由は経理業務からアウトプットされる情報は経営判断にも直結するからです。

経理に求められる役割が変化している

先述したとおり、経理は経営判断に直結します。

現在では従来のように月次決算や伝票処理、税務申告書、開示書類などの作成だけではありません。

経営情報に必要な数字をビジネスの状態に合わせて加工、分析、説明する役割が必要となってきています。

資金繰り表の作成、経営分析、経営目標の設定だったり、将来の経営に必要な情報を取りまとめる仕事だったり、

経営者を始め、各部署の責任者、場合によっては、全従業員に対して、会社の現状について分かりやすく説明をするスキルが必要とされます。

経理業務を効率化するメリット

ここからは経理業務を効率化するメリットを紹介します。

経営判断を素早く下せる

経理業務の効率化は経営判断を素早くする意思決定にもなります。

たとえば、効率化により試算表が早く手元にあがることで、確度の高い経営判断を行えるでしょう。

経営の現場では意思決定の速さが結果を左右しますので、効率化は必須です。

コストを削減できる

経理業務を効率化することで、業務時間の短縮になります。

経理業務に必要な時間が減ることで、人件費を抑えられるのでその結果、コスト削減につながるのです。

また、コピー用紙代や印紙代などの紙データを削減することもコスト削減になります。

社員の精神的な負担が軽減する

経理業務の基本動作は、「入力」、「入力内容のチェック」の2つで、この2つの動作の繰り返しが基本です。

どうしても単調な仕事が多くなり外で、単調な経理業務は社員にとって負担に感じるものです。

効率化することで、「入力」、「入力内容のチェック」の作業が軽減され、経理スタッフの精神的な負担が軽減されます。

ミスを減らせる

入力作業などは単調なため、人が行うとミスが起こりやすい業務でもあります。

そこでITツールを導入することで、単純ミスを減らすことができます。

集計作業などの作業も人が行うよりも素早く行うことができます。

よって、少ない人員で質の高い経営上をアウトプットするための時間確保につながります。

経理業務を効率化するための手順

以下では、経理業務を効率化するための手順について詳しく解説します。

手順1:業務を「見える化」する

経理業務を効率化するためには、まず業務を経理にかかる各業務の「見える化」を行います。

最初は、紙に書きだすのがおすすめです。

実際に紙に書いて、現状の業務内容を可視化することで、全体像を把握することができます。

どんな順番で、いつ、何を、誰が、何の目的で、どのくらい時間をかけて行っているのか各業務の見える化を行います。

書き出すことで、気がつかなかったことや、無駄な作業があったことにも気がつけるでしょう。

また、経理業務の中のボトルネックや業務の重複が見えることがあり、頭の余裕が生まれ、効率化できるポイントも見えてきます。

たとえば、メールチェックしてから小口の確認を行い、預金の入出力管理を行うなど、時系列に書き出します。

業務の全体像を把握できると、効率化もスムーズに進みます。

手順2:業務ごとの問題点を把握する

紙に書き出す作業が終わったら、次は業務を細分化していきます。

理由は細分化することで業務ごとの問題点を把握するためです。

具体的には、請求書発行の業務の場合なら、請求書に記載するデータを作成したり印刷したりする必要があることがわかるでしょう。

このように業務を細分化することで、そのプロセスに問題点や無駄がないかを確認できます。

このように、業務内容を実際に書き出してみることで、業務を再確認できるきっかけにもなります。

手順3:経理フローの改善・再設計

手順2まで見えてきた各業務、フローを前提にどうしたら改善できるか検討します。

そして、新しいシステムの導入を行う場合には、新しいシステムをベースに経理フロー全体的を見直します。

経理スタッフの配置換えも考慮し、検討します。

実務的には、経理スタッフの人の部分が以外にボトルネックだったりします。

経理業務を効率化する方法

ここからは経理業務を効率化する方法について具体的に紹介します。

正確性を求めすぎない

経理業務の効率化を行う際は、正確性を求めすぎないようにすることが大切です。

なぜなら、正確性を求めるとコストがかかるからです。

たとえば少額な漏れの追加入力は来月に回すなど、重要性の高いものとそうでないものの処理のメリハリをつけます。

また経営を行う上で重要性の低い情報を、経理が時間をかけて集計・分析していることもあります。

その逆もありますが、重要性の低い情報に関しては効率が悪くなるので、正確性は求めすぎないようにしましょう。

ITツールを活用する

紙ベースのやりとりは手間や紛失リスクがあります。

また保管するスペースも必要になり、情報を探すのに一苦労することもあるでしょう。

ITツールを利用することで、オンライン上のデータ共有が簡単になります。

報告や確認も、インターネットがつがっているパソコンやスマホで行えるので手間も省かれます。

会計ソフトを導入する

会計ソフトを導入すると経理業務は大きく効率化されます。

簡単な操作で経理業務を行えるため、これまでかかっていた人件費も大きく削減できるでしょう。

たとえば銀行明細データが自動で会計ソフト上にアップされるなど煩雑な業務も代替できます。

クラウドを使った会計ソフトの場合、ネット環境があれば最新ソフトが利用できるため利便性が高いです。

入力作業を極力しない

入力作業を極力行わないことで効率化が可能です。

たとえば、入力時間の短縮、入力チェック、ミスの修正時間の短縮につながります。

また特定のシステム情報を用いて会計ソフトに入力するのではなく、データのインポート機能を活用しましょう。

そのままインポートできなければデータ加工を行い、会計ソフトへ取り込みます。

デュアルディスプレイを導入する

経理業務は同時に複数のファイルを開いて作業することが多いです。

ですので、デュアルディスプレイを導入し、同時に複数のファイルを開いて見れる状態にします。

ひとつのディスプレイでは、他のファイルを確認する際にいちいち切り替える必要があります。

デュアルディスプレイは同時に複数の作業も進められますので、作業効率が非常に高まるのです。

領収書はノートに貼らず封筒等に入れて整理する

領収書は、ノートに貼るのは後日確認しやすくするためのです。

ノートに貼ることで後日の確認の時短につながる場合には、ノートの貼った方が良いですが、

そうでない場合には、領収書は封筒に入れて整理しましょう。

たとえば1日単位では小さな封筒、週なら大きな封筒に分けるなど作業を簡略化させます。

そうすることで、後から確認するときに混乱することもなくなります。

小さなことですが、領収書は封筒に入れて整理することで経理業務の効率化につながるのです。

キャッシュレス化をする

経理業務のキャッシュレス化とは小口現金のことになります。

小口現金をおくことで、「現金の現物管理の手間とストレス」と「会計ソフトへの入力」が必ず生じます。

小口現金管理は、誤差や計算ミスも出やすく、経理業務の中でも神経をすり減らす作業です。

そのため、キャッシュレス化にすることで大幅な経理業務の効率化ができます。

たとえば、経費精算は口座振替に、代引きの取引は振替にするなど、キャッシュレス化にすることで多くの経理作業の負担を減らせます。

経理に情報を集中させる

たとえば営業、製造、給与や社長の経費やイレギュラーな取引等に情報がないために、経理側で処理が進まないことがあります。

これにより、経理業務が非効率になっていることもあります。

また他部署に事実確認等を行う時間がかかり、非効率になる場合もあるでしょう。

そのため、社内で経理に情報を優先して集中させる社内フローを整備することが大切です。

報告書のフォーマットを統一する

報告書のフォーマットは、同じ社内でも部署によって異なる場合があります。

フォーマットの形式が異なると、処理する側の負担が大きくなります。

なぜならひとつひとつ確認してチョックする作業が発生するためです。

そのため、フォーマットの形式は部署や人による違いを統一しましょう。

それがチェックミスを防ぐことにもつながります。

アウトソーシングを活用する

経理業務を効率化させる方法として、自社で行うのではなく、アウトソーシングを活用するという手段もあります。

アウトソーシングとは簡単に言うと外注のことで、専門家に任せることで効率化と同時に質の高い成果を期待できます。

結果的に採用コストや引き継ぎの手間も軽減されます。

アウトソーシングすることで、経理業務に注いでいたリソースが浮きますので、他の業務を強化することも可能です。

経理業務を効率化するためにおすすめのサービス

経理業務を効率化するにはプロのサービスを使うことをおすすめします。

たとえば佐藤修一公認会計士事務所は自社のキャッシュフローの流れを長期的な目線で把握できます。

自社の利益がいくら必要かを考えることは経営判断にとって非常に大切です。

そのうえで、経理業務のプロがキャッシュフローの流れをよくするために全力でバックアップしています。

幅広い業種の経理業の効率化のお手伝いを行っているので、経理の効率化をお考えの際はぜひ検討してください。

まとめ

経理業務は属人化になりやすく、かつミスも発生しやすい仕事です。

会計ソフトなどのITツールを活用したり、日々の業務を書き出して問題点を把握することで、大きく負担を軽減できます。

佐藤修一公認会計士事務所は「中小企業向け税理士サイト」として、クラウド会計導入や運用のサポートを行っています。

キャッシュフローをベースとした経営内容の見える化や、経営改善にぜひお役立てください。
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佐藤 修一

佐藤修一公認会計士事務所代表

(九州北部税理士会福岡支部所属:登録番号028716) 公認会計士・税理士。全国の中小企業にこれまでクラウド会計導入実績累計300社超、クラウド会計導入率70%超。2022年freee西日本最優秀アドバイザー、マネーフォワードプラチナメンバー。 (株)インターフェイス主催第18回経営支援全国大会優秀賞。 全国各地の中小企業に対して、会計から利益とキャッシュを稼ぐ力を高め、キャッシュフローを重視した節税提案、利益とキャッシュを稼ぐ力を高めるサポートや事業再生支援を行っている。 総勢30名のスタッフで「Warm Heart(温かい心)&Cool Head(冷静な頭)」をコンセプトに個々のお客様ごとにカスタマイズしたお客様に寄り添うサービスを提供している。