少し長くなりますが、会社でお金を貯める方法、社内留保する方法について説明しております。

会社でお金を社内留保し、貯める理由としては、例えば次のようなものがあります。

・手元資金を増やして、安定した資金繰りを行うため

・将来の設備投資、人材投資などに備える

・売上、利益減少のリスクに備えるため

・得意先の倒産など貸倒に備えるため

お金を貯める方法には、次のようなものがあります。

①経費を使い節税し、税金を減らす

②役員報酬を増やす

③節税せずに税金を払う

社内留保利益
これらの①~③のうちどれが一番社内留保でき、お金が貯まるかご説明していきます。

会社の利益が400万円未満だとして、100万円の利益があるとします。

この100万円を①~③それぞれのケースで使った場合で考えてみます。

まず、①のケースで100万円を①中古車や消耗品などに使ったとします。

単位:万円

経費を使ったことによるお金の減少 △100 
経費が増加したことによる税金減少 22 
これらのお金の増減差引 △78 

結果78万円のマイナスとなりました。

次に、②のケースで100万円を役員報酬(500万円⇒600万円)を増額したとします。

単位:万円

役員報酬を増額し、会社から出ていったお金 △100 
役員報酬を増額し、社長の通帳の増加額 100 
経費が増加したことによる会社の税金減少額 22 
社会保険料の増加額  △28 
社長の税金の増加額  △22 
これらのお金の増減の差引  △28

結果28万円のマイナスとなりました。

そして、③のケースで100万円の税金をそのまま支払ったとします。

単位:万円

税金の支払い  △22 
これらのお金の増減差引  △22 

結果22万円のマイナスとなりました。

これらを比較すると

 単位:万円 ①  ②  ③ 
100万円に対して残ったお金
(100万円-①~③の差引金額) 
22  72  78 

節税をした場合がダントツで残ったお金が少なくなってしまっています。

次に役員報酬増額のケースで、一番社内留保でき、お金が残る方法は、そのままで税金を支払う方法となりました。

なぜこのような結果になるかというと、法人税率の低さにあります。

ニュース等で「日本の法人税率は高い」等報道がありますが、

実は中小企業の法人税率は400万円までの利益の場合、22%を切っているのです。

22%の負担は小さくありません。

しかし、上記のように日本の社会保険制度を含めた税制は、どんな方法をとっても、何らかの負担が生じてしまいます。

結果、税金をそのまま支払う方法が他の方法と比べ、支出負担が少ないためお金が残りやすくなっているのです。

かといって、利益が出ていて決算が近づくと、税金をいかに減らすかということを考えがちではないでしょうか。

中古車を購入、備品・消耗品の購入、保険への加入‥

お金を貯めて、将来への投資、将来への不安への対策を考えるのであれば、勇気を出して税金を支払うことを考えてみられてはいかがでしょうか。

税金を支払った後の残った利益が一番自由に使え、様々なリスクに備えることができると考えております。

福岡の税理士・公認会計士 佐藤修一